バーゲンセールの終わり 2017 4 15

 私は、何年も前から何度も、
「オバマ政権が続く限り、
独裁国家や強権国家は、好き勝手なことができるでしょう。
 こうした国家の指導者は、当分、枕を高くして眠ることができるが、
アメリカに共和党政権ができると、
このようなバーゲンセールは終わる」と書いてきました。
 当初、共和党のトランプ政権は、
「アメリカ第一主義」を掲げているので、
アメリカ国内政治の専業になると予想されていましたが、
結局、外交と軍事力が表裏一体の「強いアメリカ」を目指すことになりました。
 遅かれ早かれ、そうなることは見えていました。
アメリカ国内政治については、連邦議会の協力・承認が不可欠であり、
難航することは察しが付くでしょう。
 それに比べて、外交と軍事力については、
アメリカ大統領の即決・即断が可能です。
 結局、「アメリカ第一主義」が、
国際情勢における「アメリカ単独行動主義」に変化したと言えるでしょう。
同時に、アメリカのバーゲンセールの終わりを告げるものとなりました。
 意外なことに、三権分立が厳格なアメリカでは、
大統領の権限は、日本の首相より弱いと言えるでしょう。
 日本の場合は、議院内閣制なので、
巨大与党の党首が、首相を兼任していますので、
実質的に議会と行政府を支配しているようなものです。
 アメリカの場合は、共和党に「党首」という存在はありません。
だから、党内に対する「締め付け」などなく、
最悪の場合は、「烏合の衆」のようになってしまいます。
 こうなると、国内政治が停滞してしまいます。
そこで、オバマ大統領のように「大統領令の乱発」で乗り切るという手法がありますが、
アメリカでは、リベラルな裁判所が多く、
裁判で大統領令を否定される可能性があります。
 そこで、当面の間は、
トランプ政権は、外交と軍事に専念せざるを得ないでしょう。

川柳の日米関係 2014 1 4

 私は、1月3日になって気づいたのですが、
2013年12月22日の日本経済新聞Web版には、このような記事がありました。

「倍返しできぬ甘ちゃん米大統領」

「倍返しできぬ甘ちゃん大統領」
 2013年を振り返る「世相川柳」に、こんな作品があった。
倍返しできない「甘ちゃん大統領」は、だれか。
オバマ米大統領らしい。
(引用、以上)
 2013年の人気テレビドラマ「半沢直樹」では、
主人公である半沢直樹が、
「倍返し」という「2倍の報復」を示唆するセリフを言うことによって、
強い相手に対して、抑止力を発揮するという場面がありました。
 このテレビドラマは、
いつの間にか、中国に「輸入」され、
中国においても、人気ドラマとなりました。
 事態は、深刻です。
このような川柳が、外交関係者によって作られたならば問題ありませんが、
日本の庶民が作ったとなると、事態は、深刻です。
 日本の有権者は、とっくの昔に、
オバマ大統領の本質を見抜いていることになります。
 これでは、日本政府の外交の選択肢が狭くなってしまいます。
日本の有権者が、オバマ大統領のことを、
「倍返しできぬ甘ちゃん大統領」と見なしているならば、
安倍首相が取り得る選択肢も狭くなります。
下手なことをすれば、有権者からの突き上げがあるからです。
 日本の有権者が、
オバマ大統領を「甘ちゃん大統領」と見なすのは、
仕方ないことかもしれません。
 オバマ政権は、シリア問題に関して、
迷走に次ぐ迷走で、挙句の果てには、
アメリカにとって宿敵であるはずのロシアから、
助け舟を出してもらうような状態でした。
 温厚な日本人が、オバマ大統領を「甘ちゃん大統領」だと思っているならば、
当然、中国では、多くの人民が、そう思っているでしょう。



































































































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